給湯器の凍結でお湯が出ない?今すぐ試せる対処法と予防策
冬の朝、蛇口をひねってもお湯が出ない。
「給湯器が壊れた!」と焦ってしまいますよね。
実は、気温が氷点下になる地域では、冬場のお湯トラブルの多くは配管内の水が凍っただけで、故障ではありません。
原因は外気温が氷点下になることで配管内の水が凍結し、お湯の通り道が塞がれてしまうからです。
凍結であれば、30〜40℃のぬるま湯をかけて解凍する方法があります。
修理費も交換費用もかかりません。
そして、今夜寝る前に水を流しっぱなしにしておくことも、凍結を防ぐ方法のひとつです。
この記事では、給湯器凍結の見分け方から安全な解凍方法、予防策まで、年間3,000件以上の給湯器工事を手掛けるQTOJAPANの現場知見をもとに解説します。
- 凍結と故障の見分け方
- 今すぐ試せる安全な解凍方法
- 絶対にやってはいけないこと
- 今夜から実践できる凍結防止策
- 業者を呼ぶべきタイミングの判断基準
塚脇 (テクニカルセールスユニット責任者)
ガス・電気・水道と、ライフラインに関わる主要な国家資格を網羅するマルチエンジニア。現在はテクニカルセールスユニットの責任者として、現場で培った多角的な視点を活かし、技術と営業の橋渡し役を担う。
保有資格: 液化石油ガス設備士、第二種販売主任者、製造保安責任者(丙種化学)、ガス機器設置スペシャリスト(GSS)、第二種内管工事士・活管工事、ガス可とう管接続工事監督者、簡易ガス登録調査員、第二種電気工事士、給水装置工事主任技術者、石綿作業主任者
目次
これは凍結?それとも故障?症状で簡単に見分ける方法

お湯が出ないと「給湯器が壊れた!」と焦ってしまいますよね。
しかし、冬場は多くが凍結によるもの。
ここでは凍結と故障を簡単に見分ける方法と、凍結の典型的な症状を解説します。
凍結の可能性:昨夜まで普通に使えて今朝氷点下の時
昨夜まで普通にお湯が使えていたのに、今朝の気温が氷点下または0度前後だった場合、凍結の可能性が高いです。
夜間〜早朝の冷え込みが強い場合や、低温注意報が出ている場合はなおさらです。
次のような症状があれば、凍結している可能性があります。
- 水は出るが、お湯だけ出ない
- お湯側の蛇口から何も出ない/ポタポタしか出ない
- お湯も水も出ない
- 配管に霜や氷が付着している
給湯器のリモコンにエラーコードが表示されている場合も、凍結の可能性があります。
リンナイ・ノーリツ・パロマといったメーカーでは、「290」「632」などのコードが凍結時に表示される可能性があります。
ただし、同じエラーコードでも凍結以外の原因(部品の故障など)で表示される場合もあります。
気温が上がっても復旧しない場合は、業者に相談することをおすすめします。
故障の可能性:気温が高い日もお湯が出ない・異音がする時
凍結ではなく、故障を疑うべき症状もあります。
凍結は気温が氷点下になった翌朝に突然起こりますが、故障は気温に関係なく発生し、前兆があることが多いです。
次のような症状があれば、故障の可能性があります。
- 数日前からお湯の温度が不安定だった
- 異音がする(ゴーッ、カタカタなど)
- 気温が高い日もお湯が出ない
- 気温が上がっても復旧しない
また、リンナイ・ノーリツ・パロマなどのメーカーでは、「111」「140」といったコードが故障や不具合を示すものとして確認されています。
気温が上がっても解消しない場合は、故障の可能性が高いため、業者に相談することをおすすめします。
気温や直前の使用状況から判断し、凍結なら次の対処法を試してみてください。
凍結した給湯器を今すぐ安全に解凍する2つの方法

お湯が出ない状態を解決するには、安全に解凍することが最優先。
ここでは、配管を傷めずに解凍する2つの方法と、絶対に避けるべき危険な方法を解説します。
1. 気温が上がるまで待つ【最も安全】
まずはリモコン運転をOFFにし、気温上昇による自然解凍を待つのが最も安全な方法です。
気温が上がる日中、一番気温が高い時間帯に試すとよいでしょう。
設置が日陰だったり、外気次第では数日かかる場合もありますが、配管破裂のリスクはゼロ。
蛇口を少し開けておくと、解凍が進んでいるか確認できます。
水が流れ始めたら解凍完了のサイン。
自然解凍後は、給湯器・配管からの水漏れ有無を確認して使用してください。
2. 【急ぐ場合】30〜40℃のぬるま湯をタオルの上からかける
急いでお湯を使いたい場合は、ぬるま湯を使った解凍方法があります。
作業は自己責任となりますが、手順を守れば配管を傷めるリスクを抑えられます。
用意するものは以下のとおりです。
- 30〜40℃のぬるま湯(人肌程度、お風呂より少しぬるいくらい)
- タオルまたは布
- バケツまたはじょうろ
具体的な手順は以下のとおりです。
- 給湯器の運転スイッチ(電源)を切る
- ガス栓を閉める(燃焼を止める)
- 凍結している配管を特定し、配管にタオルや布を巻く
- 給湯栓(お湯側)を少し開け、解凍した水の逃げ道を作る
- タオルの上から30〜40℃のぬるま湯をゆっくりかける
- 蛇口を少し開けて、水が出始めたら成功
- 解凍後はタオルを外し、周囲の水分を拭き取る
作業中は電気コード・プラグ・コンセントに湯水をかけないよう注意してください。
解凍後は、給湯器や配管から水漏れがないか必ず確認しましょう。
【絶対NG】熱湯・ドライヤーは配管破裂の危険
ここまで安全な解凍方法をご紹介しましたが、絶対にやってはいけないことがあります。
以下の対応は絶対に避けてください。
- 熱湯をかける
- 無理に給湯器を使おうとする
- ストーブやドライヤーで直接炙る
なぜこれらの対応がNGなのか、説明します。
熱湯をかけるのは急な温度変化で配管が破裂するためです。水道用の硬質塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管は使用温度範囲が定められており、凍結時に急激に高温を与える行為は自治体・メーカーが一貫して避けるよう求めています。
無理に給湯器を使おうとすると、給湯器本体や配管に負担がかかり故障の原因になります。凍結中に運転スイッチをオンオフ繰り返すのはやめ、解凍が完了してから使用してください。
ストーブやドライヤーで直接炙るのも危険です。ドライヤー等で温風を当てると配管などが損傷する恐れがあり、火気による加熱は配管の樹脂部分が溶けたり給湯器本体が損傷することがあります。火災のリスクもあるため絶対に避けてください。
必ず30〜40℃のぬるま湯を使いましょう。
なぜ給湯器は凍結するの?凍結の原因

凍結を防ぐには、「なぜ凍結するのか」を理解することが大切です。
天気予報で「明日の最低気温が氷点下」と出たら、凍結は夜間に進行するため、今夜寝る前に予防策を取ることが最重要。
ここでは、凍結の原因と凍結しやすい箇所を解説します。
原因1:外気温低下
気温が氷点下になると、配管内の水が凍り始めます。
特に-4℃以下になると凍結リスクが急上昇します。水は0℃で凍り始めますが、-4℃を下回ると配管内の水が完全に凍結し、膨張して配管を破裂させる危険性が高まるためです。
風当たりが強い場所では-1〜-2℃でも凍結することがあります。
原因2:長時間水を使わない
水は流れている間は凍りにくい性質があります。
しかし、夜間など長時間水を使わないと、配管内で水が動かず滞留してしまいます。
動いている水は熱を持ち続けますが、滞留した水は外気温の影響を直接受けて凍結しやすくなるのです。
特にエコジョーズなどの高効率給湯器では、凍結によってドレン(排水)が排出できなくなると、内部に水が溜まってセンサーが反応し燃焼が停止します。
原因3:配管露出部
屋外に露出している配管は、外気に直接さらされるため凍結しやすいです。
断熱材が巻かれていても、経年劣化で断熱性能が低下すると、配管が外気温の影響を直接受けてしまいます。
特に建物の北側や風当たりが強い箇所では、断熱材があっても熱が奪われやすく凍結リスクが高まります。
屋外でむきだしの配管は最も凍結しやすい箇所です。
今夜寝る前に実践!給湯器凍結を防ぐ3つの予防策

凍結を防ぐには、天気予報で「明日の最低気温が氷点下」と出たら、今夜寝る前に以下の予防策を取ることが最重要です。
1. 水を鉛筆の太さで流しっぱなしにする
お湯の出る蛇口から、水の幅が約4mm(鉛筆の太さくらい)、ちょろちょろと流れる程度の水を流し続けます。
リモコン運転を切って「水」で流してください。一晩(8時間)流しっぱなしでも、水道代は約50〜80円程度です。
追いだき機能付きの給湯器の場合は、浴槽内の水を循環口より5cm以上残しておくと、自動ポンプ運転による凍結防止が機能します。
2. 屋外露出配管に保温材を巻き、給湯器の電源は切らない
屋外露出配管にタオルや市販の保温材を巻きましょう。市販の配管保温材はホームセンターで購入可能です。特に風当たりが強い場所は隙間なく保護してください。
給湯器の電源は絶対に切らないでください。凍結防止ヒーターが内蔵されており、外気温が一定以下になると自動的に作動して配管を温めます。電源プラグを抜くと凍結防止ヒーターが止まってしまいます。
降雪地域では、給湯器周辺の雪かきを行い、排気口に雪が詰まらないように注意しましょう。
3. 長期不在なら水抜きを行う
1週間以上の長期不在や、気温が-10℃以下になる予報が出ている極寒時には、水抜きを行って配管内の残水を除去します。
リモコン運転を切り、ガス栓・給水元栓を閉めてから、家中の給湯栓を開けて給水・給湯の水抜き栓から排水します。機種によって手順が異なるため、詳細は取扱説明書を確認してください。
数日から1週間程度の短期・中期不在の場合は、水抜きせずに給湯器の電源をつけっぱなしにしておけば、凍結防止ヒーターが作動します。
自力対処の限界ライン・業者を呼ぶタイミングはいつ?

凍結の多くは自力対処で解決できますが、以下のような症状が出たら、無理せずプロに相談することをおすすめします。
また、凍結を毎年繰り返すようなら、それは給湯器の寿命サインかもしれません。
水漏れ・異音・エラーコードが消えないなら迷わず相談
配管からの水漏れ、異音(ゴーッ、カタカタなど)、エラーコードが消えない、解凍してもお湯が出ない、配管に亀裂やヒビが見える、これらの症状が出た場合はプロに相談してください。
特にエラー140(異常高温検知)やエラー111(点火不良)が表示され、気温上昇後も改善しない場合は、凍結ではなく機器の故障が疑われます。
毎年凍結を繰り返す・使用10年以上なら交換を検討
凍結を毎年繰り返すようなら、給湯器の寿命サインかもしれません。
ガス給湯器の設計上の標準使用期間は10年とされており、10年を超えると経年劣化リスクが高まります。
お湯の温度が不安定、異音がする、エラー頻発、使用年数が10年以上、これらの症状が凍結と同時に現れたら寿命の可能性が高いです。
QTOJAPANは、東海3県で年間3,000件以上の給湯器工事を手掛ける地域密着の専門サービスです。
創業60年の実績と有資格者による自社施工で、最短2日以内の工事完了、10年保証付きで安心してお任せいただけます。
まとめ:給湯器凍結は正しい対処と予防で安心して冬を過ごせる
給湯器凍結は、正しい知識と予防策があれば安心して乗り切れます。
- 凍結と故障の見分け方(気温・エラーコードで判断)
- 安全な解凍は自然解凍かぬるま湯30〜40℃
- 熱湯・ドライヤーは配管破裂の危険
- 予防策は水を流す・保温・電源ON・水抜き
- 水漏れ・異音・エラー消えないならプロに相談
凍結は故障と違い、多くの場合は自力で解凍できます。
そして今夜から予防策を実践すれば、来年以降も凍結に悩むことはなくなるでしょう。
ただし、配管からの水漏れや異音がする場合、また毎年凍結を繰り返すようなら、給湯器本体の老朽化も疑われます。
QTOJAPANは、東海3県で年間3,000件以上の給湯器工事を手掛ける地域密着の専門サービスです。
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まずは天気予報をチェックして、氷点下の予報が出たら今夜から予防策を実践してみてください。
